アメリカンサイコ

アメリカン・サイコ [DVD]
名刺に妙にこだわるシーン、容姿や住居、レストランで自分のステータスを確認していくシーン、都合の悪いことへの意識的な無関心さ、危険回避。
クリスチャン・ベールが完璧な容姿を披露するなかで、その周辺の女性や同僚、交友関係に魅力的な人物はキャスティングはされない。恋人や秘書の女性は非常に無防備で、女性らしい女性。
唯一、迫ってくるキャラはウィリアム・デフォー。追いつめられてもいいはずなのだが、素直にはそうならない。
ストリートと脚本が面白いし、冷蔵庫の中の頭部だとか、ナイフや斧、全裸でのチェーンソーなどなど、豊富な演出が詰まっている。暴力的な怖さとユーモア、社会的な危うさ。映画、という時間的な制約・ビジネスとしての制約がありながらも、巧みに作品化されている、という印象。