フライトプラン

フライトプラン [DVD]
 ジョディ・フォスターの「フライトプラン」を観た。ツタヤで100円。ミステリー、サスペンスなんであんまりストーリーは書かない方がいいのだろうが、①飛行機に搭乗中、ジョディの娘が消える、②機内を探す、③迷惑がられる、④ジョディが狂っていて、他の搭乗者が正しいという雰囲気が蔓延、⑤いろいろ種明かしがあってから、⑥ジョディは娘は見つけて、円満な状態に、という筋だが。
 この映画では、飛行機にのっている他の乗客達は、思いやりを見せつつ、論理的に考えると受け入れがたい現実に「あいつはちょっとおかしい」で、辻褄を合わせてようとする。それで考えること、追及をすることをやめてしまう。
 結局、事実はそんなに単純ではなかったわけで、ラストシーンでジョディに対する畏敬の念につながっていく。日本人であれば、自分のとった行動の愚かさから「恥」や「謝罪」といった表現になるのだろうが、アメリカ人はそうはならない。結局自己否定はしない国民なんだろう。
 自己否定をしてしまうと、相手からはそこにつけいられるような印象を私はもっている。日本人である私は、そういう社会はつらいだろうな、と思う。現実世界では考えても先に進まないことだらけだ。結局「考えられることだけしか、考えない」という姿勢はどこかで破綻するように思う。